引退の美学

父親から今月いっぱいで仕事をやめると伝えられました。

それを聞いて、お疲れ様という気持ちと少し申し訳ない事をしたという気持ちも

父の仕事は土木の職人。
曲がった事が大嫌いで何度も何度も職場を変えていましたが、優しく何でもできる優秀な人でした。
僕も無職だった時代があり、仕事を手伝った経験もあるんですよね。

2~3年位前から運転が怖いとしきりに言うようになり、僕もその気持ちを理解する出来事があります。
家族で外食した時に父の運転があまりにも余裕が無かったからです。

自分の衰えを自覚して運転や仕事をするのはどんな気持ちなのだろうか
僕も35歳を超えてから衰えを感じていますが、きっと比ではないだろうと思います。


最近母から父が仕事を辞めたがっていると聞きました。
理由はしんどいと。
精神的にしんどいと。

僕はもう世間的には定年だし頑張ってきたのだから辞めてもいいんじゃないと母に返します。
悲しい事にうちは貧乏でお金の不安から踏ん切りがつかないようでした。

そしてある日、事件が起こります。
父が会社のゆんぼで事故を起こしてしまったようです。

母から父が元気なくて精神的に辛いと言っているとまた伝えられました。
僕は少し強く、もうやめて楽になった方がいいと伝えてくれと言いました。

そして今日、僕は父に釣りとか好きな事しまくって楽しんでねと。


ずっと父を尊敬しています。

僕はおそらく65歳で仕事を引退します。
きっと僕も衰えますから

それまでに不安などまったくない位お金を残し、
職人の物作りは継げなかったので、人を作るという生き方を求め頑張っていきます。

65歳になった自分は、
引退を自分で決められる強い自分でいたいです。



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